ブルーマウンテン カトゥーンバクリフウォーク

teradaya2016-12-04


こちらに来てから、しっかり食べてようと考えたのが逆に災いして、どうやらかなり体重オーバーである。なにせ会食が多くその都度たくさん食べることになるし、ワインも醸造酒だから糖分が多いはず。少しエンデュランス系の運動もして、足腰も鍛えて健康でいかなくては!
せっかくの良い天気なので、ブルーマウンテンのブッシュウォークに出かけることとする。前夜に好物の塩ワカメのおむすびを作っておいたしガソリンも満タンにしてあるので、スムーズに7:20には車に乗り込む。
M2という自動車道で東に向かい、M7に移って約100kmのドライブ。当地は料金所はなく自動的にETCのように徴収される仕組み。その点で有料道路とそうでないところは区分が曖昧なのだが、M2やM7は感覚的には日本の高速道路であり、最高速度も80〜110kmである。しかし、自転車は通行可能!途中自転車注意の看板はあるし、実際にロードレーサーが路肩を走っている。インターチェンジの出入り口ランプウェイのところには、「Cross here with Care」(ここで注意して渡って)との表示。おおらかである。
特にサービスエリア等はないので、ノンストップ(実際、家をでてから5回くらいしか停まっていない)でカトゥーンバ(Katoonba)というブルーマウンテンの拠点町に9:35に到着。ナビで駐車場のある公園の位置(通り名称と交差する通りの名称)を入れておくと、ピンポイントで案内してくれるので、ナビ嬢Karenに感謝である(相変わらず道中速度に厳しいが)。

のんびりとしたKatoonbaの町 / 駐車場には車はほんの数台。

今日のプランは、先日買ったガイドブックのカトゥーンバクリフウォーク(Katoonba Cliff Walk 11.3km、難度 middle -Hard)というルートで、ヘンリー王子クリフウォーク(Prince Henry Cliff Walk)で崖沿いに途中スリーシスターズを越えて4キロほど東に進み、そこから谷の中腹まで200m下降。折り返して西に連邦コース(Federal Pass)を歩き、ケーブルカー等で有名なScentic Parkエリアまで戻る。そこで旧鉱山跡やレインフォレスト公園をぐるっとループで歩いて、最後200m登り返すというもの。

出発点の看板 / こちらに歩き始める

犬は禁止等 / ルックアウト(展望台)

 8:50駐車場を出発し、看板をみてPrince Henry ルートに入るが、これは逆周回方向。すぐに滑滝(katoonba Cascade)があり、早速ルックアウト(展望台)からスリーシスターズやロープウェイが望めるが、一旦戻って歩き出す。崖に沿ってなので、アップダウンを交えつつ展望のよい道が続く。花やうるさいほどの鳥の声もあって嬉しい。崖上の車道がつながるところが所々あり、そこはたくさんの観光客が展望を楽しんでいるが、離れればすぐに静かな遊歩道で、ベビーを背にした家族連れ、老夫婦、若者グループ等がWalkingを楽しんでいる。これは日本も同じような感じ。

テーブルマウンテンから深く落ちる谷の地形 / 谷にはたくさんのキバタン(白オウム)


スリーシスターズがみるみる近づき、最後はその第1峰(一番手前)の基部まで階段が繋がっている。残念ながらそこから先は通行禁止となっている。かつては上に登れたようだが。なかなか良い岩峰なのだが、登攀の形跡はない。岩質がよくない?途中みたボルダーはチャートのような堆積岩で固くて良かったが。

最初は遠いが   / すぐに近くなる


禁止の看板  / 見上げるとこんな感じ(登れそう)

いきなり、枝に35cmほどの大きな赤い鳥が停まり、ジュリジュリと鳴きながら採餌を開始。帰宅後図鑑で調べたところ、Crimzon Rosella(アカクサインコ)のメスらしい。なかなかの迫力であった。





 たくさんの花々(Warataはまだ咲きかけ。残念)

さらに進んで4キロほどいったところから、右折して急なくだり道となる。さらに先に繋がっているトレースからきたらしい女子大?ワンゲル10人ほどが大きなバックパックで登ってくるのとすれ違い、自分は軽い荷なのでどんどん下る。

谷の中腹をトラバースして戻る道となるが、ここは上と違って人の気配もほどんどない深い森の道。けたたましい鳥達の声に脅かされながら静かな道を楽しむ。湿気は少ないがさすがに暑く、上着を一枚脱いでいく。

途中おにぎりを食べてさらに行くと、スリーシスターズから直接降ってきた人たちが加わる。くだりは歩いて、最後ケーブルカーで登るのはおすすめコースなのだろう。Scenicパークの入口にゲートがあり、そこから先は観光エリア。ちょうどケーブルが下ってきたが、これは要は鉱山用のインクラインだったものであろう。

こんな道をいく  / 若いやつらはやはり薄着(海岸とほぼ変わらない)

えぐれた岩が多い  / 急傾斜のケーブルカー(19AUDも取る)

1930年代までの鉱山跡を見学しレインフォレストの遊歩道を一周。木々はちゃんと遊歩道に穴をあけて育てるようにしてある優しいオージーである。あとは、ケーブルやロープウェイの誘惑を振り切り、最後の200mを登り、遠くなったスリーシスターズを眺めて朝一の滑滝に戻って、ほどなく駐車場到着(13:30)。コンビニはないので、ガソリンスタンドの売店で大きなペプシを買って帰宅。順調に流れていたので、自宅着15:30。

再びスリーシスターズを望む  / 朝に一度来た懐かしの滑滝(Katoomba Cascade

(機材) O-MD E-M5 + M.Zuiko 14-150mm
(コースタイム) 
 駐車場(@Cliff Drive/Katoonba Fall Rd.)9:50
スリーシスターズ 10:45
下り分岐11:45
 Scenic Park 13:15
登り返し下 13:45
滝(Katoomba Cascade)14:20
 駐車場 14:30
(歩行距離、総登下降高度) 11.3km, 450m
(地図)[Sydney Day Walkより]
  

クーリンガイ国立公園の砲台と遺跡

teradaya2016-11-13


バスが便利なのでついつい使うのだが、今後に備えて車にもなれなくてはなるまい。ということで、北東方向の郊外のクーリンガイ国立公園にあるウエストヘッド(West Head)という岬まで行ってみることにする。

ナビに目的地をセットして、快晴のお昼に出発。ジャカランダはまだ見頃だが、気温は30度で夏の暑さ。高速ではなく一般道であるが、郊外に出ると片側3車線で快適である。最初はナビが何も言わないので曲がるところを通り越したりしたが、セッティングで「豪州英語の女性カレン(Karen)」を選んで音声ナビをお願いしてからは順調にいく。ただし、カレンは「ここは時速60キロです」と速度には厳しくチェックを入れてくる。また、交差点直前で教えるので要注意であるが、アルトのなかなかの美声である。ルートA1号からA3号に入り北東に進み、Terrey Hillsという小さな町で左に入り国立公園エリアとなる(ただし、国立公園はシドニー郊外にはたくさんあり、あまりありがたみはない)。しばらくすると料金所の小屋があり、ポニーテールの可愛らしいレンジャーさんから12AU$(約1000円)を徴収され、「Have a fantastic day!」の声に後押しされ、12kmのハイウェイをいく。途中、カンガルーの看板(初見!)などもあるが、ところどころにブッシュウォークの入り口をしめすプレートもある。両側の木々は枯れて黒く見える。後ほど歩いて気がついたが、山火事(Bush Fire)防止のために焼いているためである。

他の動物のもあった。 /  尾根を行く。ブッシュが黒く焦げている
起伏がある道の頂上にはこの標識


尾根をずっと走っていくと最後はループ状になっている。先端は展望台になっているので、路上縦列駐車をしてから歩いて数分で到着。このウェストヘッドは、第二次大戦にて広大なHauksbery川の入江一帯を守る為、最も効率のよい場所として砲台が設けられたのだそうだ。
見下ろす海は強風で白波が立ち、はるか遠くまで見通せる。すぐ下にBarrenhiey Headという細長い半島が延びてきている。こことの間はPittWater湾でやはりシドニー側南西に深く食い込む湾なので、ウェストヘッドから防衛されていたようだ。いかにここが要衝であるかの解説を読み、強烈な日差しの中を車に戻った。

 
いろいろな国の人が来る

左右付き合わせてみると確かに要衝である。

復路の途中で、少しはトレイルを歩いてみようと思い、何台か車が停まっているところに行ってみる。ちょうど子供たちの団体が戻ってきていて車の迎えを待っていた。この先500mほど行ったところにアボリジニ遺跡があるそうなのでそこまで歩くこととし、強烈な日差しに備えて帽子に日焼け止め等で準備完了。とそのとき、ビーサン&上半身裸の青年二人が登場。思わず絶句。

キャンプ場あるので子供たちも来たらしい / そして裸族も現れる(バーべキュー?)

からからの道を50mも入るともう人の気配がない。周りの樹々は真っ黒に焦げているが、その上からまた葉が茂る等、乾燥気象の過酷さと生命力とを感じざるを得ない。

アボリジニの遺跡、クー・リン・ガイランドに入る小道が右手に現れた。何千年も前からのものであり敬意を払って見学されたしとの看板。公園の名前(&町の名前)のクー・リン・ガイは、この地域に居住していたアボリジニのクー・リン・ガイ人から来ていると知った。岩盤に石や硬い貝殻で記録されたそうで、大きな陸海の生き物の絵が人々を取り囲んでいた。

ゲートまで戻ると、なにやら大型鳥類の姿を発見。番いである。そっと近づくとオーストラリア七面鳥?(Australian Brush Tuekey)であった。あまり人を恐れないようであるが、陽気なカップルが「Hi!!」と通過していったので藪に逃げ込んでしまった。どうやらあまり珍しくはないようだ。ちょうどスーパーではクリスマス用の七面鳥が大量に売られているので、はやく逃げた方がよいよ。
 
※後日、七面鳥ではなく「ヤブツカツクリ」というキジ科の種であると知った。ツカツクリは腐葉の巨大な塚を作るからだそうで、雌はこの中に卵を埋め、発酵熱で自然にかえるのだそう。雄はくちばしで温度を測り腐葉を加減して温度管理するそう(えらいぞ)。しかし、知人たちに聞くと住宅街に普通にいるそうで、屋根に乗って邪魔、花壇を壊された、よく小さい鳥に追いかけられている、等散々な評価であった。

 ※実は、コアラ園に行った時に遭遇していた。確かに塚であった。  
   ⇨ http://d.hatena.ne.jp/teradaya/20161022#p1

もう一本、小さなChallenger Trailという小道に少し入ってみる。この乾燥の中でも蝶や草花が生きている。大岩があるので登ってみると上のくぼみに雨水が溜まって水生昆虫たちがおり、また少しだが鳥の声もした。ここは15,000haもあるエリアだが、内陸部のアウトバックはどんな大きな景色なのだろうか、ぜひ行ってみたくなった。

注意書きいろいろ。完全閉鎖時は山火事対応等らしい。

植物はたくましい。

市内に戻り、4時に閉まる日本食材店でみりんを買い、スーパーで巨大イチゴなども仕入れてから、少しClimb Fitへ。
今日は身体が重く感じられ(おそらく水分不足)、結局右スラブの8級緑を新規にクリアしたがあとは復習も含めてダメダメであった。早めに切り上げ、アパートのジムでウェイトに切り替えた。

巨大イチゴ(50g/個)。ちょっと大味だが美味。3AU$(約280円)/ ようやくみりん発見(素朴さが泣ける)

初ブッシュウォーク@ボンダイ〜クーギー

teradaya2016-11-12


こちらでは、ブッシュというのが自然を意味しているようで、ブッシュウォークというのはハイキングのようなものらしい(そういえば、クィーンズランドとの間あたりでブッシュファイア=山火事が報じられていた。ユーカリの樹が自然発火しやすい季節だそうだ。)。
今日は早朝にCityの側で英語レッスン(今日は米大統領選の話題ばかりだった)。朝は雨がだがその後晴れるとの予報なので、そのままバスでボンダイ(Bondi)ビーチに行き、クーギー(Coogee)ビーチまでの6キロほどのブッシュウォークに出かけてみる。

が、その前にせっかくなのでボンダイの「bills」に行ってみる。世界一の朝食(!?)。発祥地のシドニーには3店ありそのひとつがボンダイビーチ店(そういえば鎌倉の店に一度いった⇨http://d.hatena.ne.jp/teradaya/searchdiary?word=%C4%AB%BF%A9)。11時くらいにビーチに到着後、あるいて数分ですぐに見つかった。店員さんに声をかけてお一人様で案内してもらう。適度に混んでいるが周りは皆家族やカップルなのでちょっと寂しいが別に誰も気にしていいないので寛げる。悩んだ末に、やはり一度は名物リコッタチーズパンケーキを食べることとした(量が多かったら減らせるよ、と言われたがここはバキッとフルサイズでオーダー)。暑いので冷たいジンジャーソーダも注文。店内はナチュラルな感じ。待つこと20分、ボリュームたっぷりでおいしくいただいた(35AU$)。

ふわりと  /  食後は「フラットホワイト」(日本のラテの感じ)

店内ひろびろ / でもオージーはテラスがお気に入り 

強烈な日差しの中、ビーチに戻って進路を右(南)にビーチウォークと案内された歩道に入る。それにしても、たくさんの人が泳いだり日光浴したりとお日様が本当に好きなのだと思う。ブッシュウォークの響きから、ファイブテンのシューズにジーンズ、長袖で来たが、周りはビーサンに短パン+Tシャツor裸かビキニトップばかり。

郵便局 /  ここがスタート


外海なので波があり、侵食地形がおもしろい。サーファーもたくさんいる。花々も珍しいのでつい写真に撮ってしまう。



海を見下ろすコンドミニアムが並ぶ中、ひたすら青い海をみながら歩いていく。途中タマラマ(Tamarama)、ネルソン(Nelson)といった湾(Bay)を過ぎるが、いずれもビーチになっていてそれぞれにたくさんの海水浴の人たち。デートコースにもなっているようだ。


釣り人も犬の散歩も / なかなかハードな散歩コース

鳥も、たくさん現れる。ユリカモメや青光りするハトなどはたくさん見られる。

Sulphur-crested Cockatoo(大分見慣れた)/New Holland Honeyeater(ミツスイの一種 初見)

遠いし逆光だが小さなVariegated Fairly-wren(初見)

Magpie-lark(マグパイカラーのひばり科? 初見)

ビーチにはいろいろルールがあり、必ず赤黄のライフセーバーが控えている。ダイバー(海の底版ブッシュウォーク600mというのがあった)やシーカヤッカーもいる。久々にカヤックに乗りたくなった。そういえば英語の先生もカヤックおすすめと言っていた。

旗が出てないときは泳いではいけない。 /  これが旗

日差しにやられてゆっくりと木陰で休みながら歩き、約2時間でクージー(Coogee)ビーチに到着。それにしても暑さに弱い私から見るとみんな本当に元気。

こかげで休憩30分。バテた。 / でもオージーは元気で楽しそう。

クージーからバスで市内サーキュラーキーに戻り、ロックスと言われる最初の開拓地をちょっと歩いてから、ハーバーブリッジを渡って帰宅。疲れたので、ビールを飲んでダラダラする。

旧税関 / 結婚式?

帰国の途に

teradaya2016-08-14

ガイドクラブで支払をし、登頂証明書とクラブバッジを貰う。カフェマリオの女主人に報告し、ふんわりとした絶品のカプチーノを飲んでお別れのあいさつ。
宿の主人(Danyさん)とも写真を撮ってお別れ。大変大世話になった。




 

10:25のバス(平然と10分遅れ)でシャティオン経由で13:30ミラノ着。こんどは慣れているので、地下鉄一日券をさっと買って中央駅の近くの宿に4:30にはチェックイン。

街をぶらつきブレア絵画館、ドゥオモなど見物。北部ではあるが大きな街であり、駅周辺や観光スポットはやはり治安よくない。
スポンティフという人気の店のふわりとしたピザが美味。


翌朝、ドゥオモのステンドグラスを拝見し、予定通り帰国の途についた。


(備忘メモ)
・忘れ物(あったほうがよかったもの): オピネル(チーズやハムのカット)、コルク抜き、ミニ三脚(山の夜景露光用)、UVカットリップクリーム

「山の日」にチェルビノ

ロベルトロッシ氏に連れられて、8:00カレル小屋発。新雪が載って悪い。30分ほどでアイゼン装着。
10:30-40ピックティンダル。数パーティ抜く。
12:20-40山頂。ポーランド2人パーティのみ。写真を撮りあう。
14:30-40ピックティンダル。途中退却の数パーティを抜く。
16:40-17:20カレル小屋。
20:10 ガイド小屋。車で宿に21:00着。





いつか行きたいダンブランシェ /  嘴と足の黄色いカラス(ピュイーと鳴く)




[GPS&MAP]

[備忘メモ①:山編]
○装備:初冬の北ア岩稜歩きのイメージ(標高2000mのCerviniaで期間中気温2度〜20
度であった→4000mだと-14度〜4度という感じか)
・靴:底のしっかりとしたワンタッチアイゼン装着可のもの(ガイドは布・革ハイブリッドのスポルティバ、ガルモント等が多い。自分は革のスカルパアイガー。)
・服装:
- 上半身は風を防ぎつつも運動量の多さに対応したソフトシェルが最適。アンダー+ラガーシャツ。
- 中に1枚中間着(ダウンセーター等)を入れられるよう準備。一応軽量ゴアハードシェルはザックに準備。
- 下半身はハーネス装着で途中の着替えは困難なので、ファイントラックの撥水性生地パンツ + 薄手軽量シェル(トレントシェル)。
- ニット帽+ヘルメット。首にバンダナ等で保温。(なお、Breithornでは逆に暑いので庇の大きいハットが良い)
- グラブ:直径5cmくらいの太く滑る固定ロープをつかむため、摩擦力のある薄手のゴア製等がよい。
- 予備:ビバーク時の低温に備える様にとのガイド指示。薄手ダウン+予備厚手グラブ+ツェルト+レスキューシート(固形燃料とマッチは置いていくようにと指示)
・ザック:30リットルくらい。自分はウェストベルトが邪魔なのでクラッシックな片桐クレッターザックとした。
・装備:ハーネス、ヘッドランプ、登攀概念図(ガイドセンターの看板図。2.5万地図は不要)。アイゼン12本爪ワンタッチ。ピッケルはカレル小屋まではあると良いが、上部では邪魔なだけ。カラビナ+ディジーチェーン(ハーネスに装着しセルフビレイ用)、カラビナ+スリング120cm(予備。ザックをビレイ点に固定するのにも使用)
・食料: 水500ml×2本。板チョコ1枚、ビスケット250g、個別パックのキットカット等5袋。 ゆっくり食べることはない。
・装備はガイドセンターで借りられるが、アイゼンは慣れた自分のものがよいと思われる。ヘルメット、ハーネスも慣れたものがよい(自分は借りたが、馴染みが悪く快適ではなかった。)

○登下降、行動方式
・登りは、基本ガイド先行。2〜3級の岩稜中心だが転落するとはるか下まで落ちる高度感あり。雪がついていなければそう苦労しなくても雪が乗るとアイゼンが必要となる。部分的に垂直〜ハングの壁がでてくるが、3級程度。ただし、固定ロープを握って早くのぼるようにと指示されるので腕が疲れる。握力がなくなってきたら通常の岩角ホールド(順層中心)で登る方が楽。
・難しいところは確保支点が10mくらいおきにあるので、セルフビレイ→ガイドが先に登る(自分がロープ末端を持っているだけで確保無し)→自分が登る(上から確保)→セルフビレイ、の順。途中屈曲があったりすると、ガイドはカムデバイスや残置支点にカラビナをかけていくので、登りながら回収。簡単なところはコンチで行動(事故は起こりやすいそう)。高度で空気が薄いので、呼吸は荒くなる。水分を意識して補給する必要がある。
・下りは、基本自分が先行。垂直部で支点があると、ガイドがはムンターヒッチ(イタリアンヒッチ)で下してくれるので、懸垂下降の要領で体重を預けて下降。下の支点でセルフビレイを取り(または十分な広さの足場に立ち)「OK」のコールをする。ガイドがクライムダウンしてくるので、ロープを手元で徐々に束ね(振り分け)て弛みを取ってあげると次に移りやすい。たまにはガイドは懸垂下降してくる。簡単なところはコンチだが、やはり事故が起こりやすいので注意が必要。
・コース上にペンキ印等は皆無。イタリア側では確保用の大支点(「豚のしっぽ」)もなく、ペツルボルトや岩角の恒常支点等を使う。支点は最小限度しかない。浮石多いので注意。
・同じ支点を複数パーティのすれ違い等でどんどん使う。

○ガイド
・ガイドセンターで紹介を受け、選ぶことはできない。自分の時のガイドは、体力が極めて強く、また技術力もすぐれていた(ガイドのステータスは高い。また町でも「誰がガイドか?」ともよく聞かれる)
・ガイドとともに動くことでスピードと安全は各段に高まる。特に初めての場合前述の様な未経験の行動方式に慣れるためにもガイド雇用がよい(自分も初めてのガイドだったが決して高いとは感じなかった)。自分が登る一週間前には英国人2人が遭難死(おそらく凍死)したとしきりに言われていたし、自然条件は相応悪いと思う。
・精度が高く日に4度更新される現地週間天気予報を元に日程が検討される。悪天で降雪があるとその後しばらくは登れない。
・熱意を伝え、また自分の力量を正確につたえることが重要。イタリア側では事前山行はないが、自分ができることを認識してもらうことが重要。ガイドとは電話で連絡して落合い、装備はすべて確認する。
・保険は特に加入は求められないが、自分はスイス救助(REGA)の会員となっていた(ヘリが無償となる)。携帯は通じるのでヘリを呼ぶのが現実的(当日も山頂で救助が行われていた)。
・高度順応は個人差もあるが重要であり、ブライトホルンやポリュックスを登ることを勧められる。自分は、出国前に2度富士に登り(一度は8合目泊)、3日前にブライトホルン。
・ガイドも英語はノンネイティブなので、簡潔な会話が大切。登攀用語(ロープ、スリング、カラビナクランポン、支点の種類、ビレイオンオフ等)を知っておくことは最低限必要。

○その他
6時過ぎにガイドと教会で待ち合わせ。車でポート。7人のガイド。
6:20離陸、6:30狭いカレル小屋着。 小屋片付けを手伝い。



[備忘メモ②:旅行編]
・直行アリタリア利用。往復料金で1万円強高いプレミアムエコノミーを選んだが、持込荷物の量、座席の快適さ、優先搭乗等から非常にお得感あり(団体旅行客多いのでエコノミーは快適とは思えない)。
・ミラノマルペンサ空港→市内(ミラノ中央駅)は電車等。地下鉄でバスターミナルのあるM1線のランプニャーノ駅(Lampugnano)駅に移動し、チェルビニアへのバスに乗る。バスターミナルはごった返していて案内係等もなく、自分のバスを見つけるのは結構大変(Savda社バスを探して運転手に確認するしかないが、出発時刻の間際にようやく到着するので結構あせる)。
・バス移動は、まず高速バスでシャティオンという村まで行き、路線バスに乗り換える。大型で快適。乗換えは小さなロータリーで係員もいないので運転手に頼んで教えてもらう方がよい(自分は乗り越してアオスタまで行ってしまい、路線バスで戻ることとなった)。バスは10分程度は平然と遅れるが、接続はちゃんとしてくれる。
・バスはHPから予約し、バーコードを印刷し持参して乗る(結構満員)。側面に荷物収納があるので大きなものも乗せられる。
・Cerviniaは30分もあれば一周できる小さな町。日本人はほとんど見かけず当然日本語は通じない。治安は極めてよい。
・宿はたくさんあるが、自分の泊まった二つ星ホテルは十分快適であった。バス到着地点に案内所等はないので、宿の場所は事前確認のうえ、地図は印刷していく必要がある。
WIFIは宿で使えるが、ガイドセンター(観光案内所と同じ建物)への行き方・地図も事前に確認しておくのがよい。案内書で町の地図はもらえる。
・Cerviniaにはコンビニやスーパーは無い。バス停の近くに小さな食品店があり、そこで水や食料等購入できる。銀行もその一角にあり、ATMで現金は引き出せる。
・Cerviniaにはカフェ(Bar)やピザ店等はたくさんあり、食事は豊か。マクドナルド等のファストフードはない。日本食や中華は見かけない。
・ガイド代、ガイドへの謝礼(Tip)は現金。その他の買い物等はなんでもカード利用可。
WIFI用のスマホ、カメラ電池、等の充電のため、コンセント変換プラグは必須(日本だと100均にあるが、現地では探すのに苦労するはず)。
・現地携帯は出国前に借りて持参するのが良い。極めて安価。

湖と花のハイキング

teradaya2016-08-10


朝、宿から歩いてLago blu(青い湖)へ。花の咲く道をのんびりと歩いて、牛の放牧を見ながら到着。青い湖面に写るチェルビノ(マッターホルン)をイタリアの避暑の方たちに混じって楽しむ。


村はずれの公園で声高く囀っている黄色い色の美しいヒタキの姿をそっと見つけてしばし聞き入ったあと、昼からプラトーメドーまでゴンドラで登り、村までの下り道のハイキング。数えきれないほどの花の中を歩く。地元の食材店で勧められたチーズとマリービスケットとビールでランチ。
赤い顔のヒタキ









 エーデルワイスは町中のプランターにて


夕刻ガイドクラブに立ち寄り、再度天気予報を見ながら相談。明日は雨雪。落ち着くのを一日待って、上に行くのは明後日11日からと決定。ガイドのRoberto氏から電話をもらい軽く打ち合わせをした。

翌日は予報どおり朝から少し雨 しかし日差しもあり傘いらず。安静にして腰痛の養生に努める。
村でエーデルワイスのバッジ等買物し、昼は流行っているという食前酒スプリッツ(Spirits)とパニーノ。「Sweet Side of Matterhorn」という店でジェラートも。

10日。朝から晴れ。ただし街中でも5度弱ほどと寒く、山嶺には雲も湧く。ガイドクラブの近くのカフェ(Barマリオ)でエスプレッソを飲んでいると、女性主人からガイドは誰?と聞かれる。この店の先代は海外の山も登っていた名ガイドだったそう。ガイドは尊敬されていて、また村の人々にはよく知られているようだ。RobertoならGoodとのこと。
教会側にあるパタゴニアの店でSaleになっていたソフトシェルを買うこととした(結果的にこれは登頂時に大変良かった)。店員さんに登頂したら報告に来る約束となった。
すぐ近くのエーデルワイスホテルでSpritsとパニーノ。夕刻ガイドクラブに出向き、ガイドのRobertoと装備の詳細打合せをした。

天気予報は正確 / ルート図

ブライトホルンのハイキング

teradaya2016-08-09


仕事で渡欧。飛行機の離陸が遅延し、1時間遅れで到着。市内に入るのは夜8時半だがまだ明るい。

6日仕事を終えた後、スイス国境のチェルビニアという2,000mの村に行く。市内から地下鉄でバスセンターへ移動するが券売機は50ユーロ札が使えずキオスクで両替したりと苦労しつつバスセンターへ。バスはたくさんいるし案内もなく聞いて回りようやく乗り込む。乗りかえのシャティオン村を乗り過ごし、アオスタで引き返して路線バスで戻る。しかし皆親切である。シャティオンも案内なくお互い聞いて確認して無事到着。

どこでも山が見える      /  中心の教会

チェルビニアのバス停周辺にも案内がないが、勘で宿のHotel Breithornを発見。ここはご主人がとても頼りになりgood。街はとても小さい。ガイドクラブに行くとそこがインフォメーション。地図入手。チェルビノはコンディションよくなく、また火曜日雨の予報。明日相談をとのこと。一周して小さいグロッサリーで食料買って戻る。時差で眠くなる。バードウォッチングも楽しむ。






マイクボンジョルノの像 / 来週はガイド&インストラクター祭り

翌日、早速易しいブライトホルンに行ってみた。
7:20 宿を出て7:30 に村のはずれのリフト着。往復26ユーロ払って 8:20に3本乗り継いで標高3400mのプラトーローザ着。アイゼン、春装備でTバーリフトに添って登り始め、9:30 プラトーブライトホルンの平原に出る。スイス側クラインマッターホルン駅とようやく同高度となる。クレバスに注意してルートを外れずに歩き10:15に頂上ドーム下で一服。大勢の登山者(大半がガイドとアンザイレン)とすれ違いつつ11:05にピーク。15分ほど休んで下りに移り、12:00Tバーをくぐりゲレンデ経由12:40にケーブル駅に到着。13:20下の駅、13:30宿帰着。スキー登山向きの山(実際山スキーヤーも多い)で易しいが、プラトーまでのコースは案内もなく少しわかりづらい。スイス側と合わせて300人ほどが登っていたし、ピークでは3〜7歳くらいの三人子連れもいたりと大人気であった。





降りてきて、午後街のBarでパニーニとサラダとビア。2歳の女の子がこちらに興味深々でかわいらしかった。