断崖と洞窟の旅

teradaya2018-08-09

平日は自分は仕事なので、妻に乗り換えソフトとオパールカード(プリペイドカード)の使い方を教える。すぐに馴染んで一週間後にはバスもフェリーも乗りこなしていた。
6日(月)は、オペラハウス舞台裏ツアーやシティの町歩きをしていたようである。ちょっとにわか雨が来たのでオペラハウスデザインの傘を買ったそう。昼食はフードコートで二人で食べる。広島の原爆の日
7日(火)も、市内で行っていない施設を巡ったり、パディントンで買い物をしたりと元気。ネットで口座を確認するとドンドン減っているのでちょっとびっくりすぐが。その後もひとりでもサリーヒルズのBillsやロックスのホットケーキ屋で食べたりうろうろ歩き回っているようでで一安心。オーストラリアはこの日の23時頃に人口2,500万人突破と報じていた。

8日(水)は、一日休みを取って出かけることとする。ジェノラン洞窟(Jenolan Caves)は世界最古の鍾乳洞とのことだが、まだ自分も行っていないのでこの期に出かけることとする。早起きして8時半に出発。街中はスクールゾーンの朝の速度規制に気を配りながらM2高速に乗り、M7に乗継いで西に向かう。
途中ブルーマウンテンを通るので、寄っていくこととする。約1時間半で到着。自分のお気に入りのウェントウォース滝(Wentworth Falls)のハイキング道は、平日なので人影は少なくほぼ貸切状態。ここは高度感を味える。コトドリの雌がゴソゴソ巣を作っていたり、小さな小鳥ムシクイがすぐ近くまで飛んできたりと鳥好きにも楽しい。昨年の崩落事故からであろう、崖沿いのトラック(National Pass、Wentworth Pass)は閉鎖とされていた。
せっかくなので、エコーポイント展望台(Echo Point)に寄っていく。スリーシスターズも山々も今日はよく見通せる絶好の日。

鷹ノ巣展望台(Eagles Nest Lookout) / 滝上の穏やかな水の流れ

冬の花も少し / 滝を過ぎてからこの辺が一番おっかない

マミジロヤブムシクイ(Scrubwren)/ コトドリ(Superb Lyrebird雌)

ここからジェノラン洞窟までは山道をさらに1時間半の距離。入場は予約制で一日2回(11時と14時)のみ、洞窟はたくさんあり、高度差や階段ステップ数で難易度が示されている。人数は洞窟によるようで、数名のところから60名くらいまでいろいろ。
我々は14時に最も古くからあるというルーカス洞窟コースに申し込んでいるので、13時頃にはついておこうと逆算して行動する。ブルーマウンテンの山を越えてアウトバックにつながるGreat Western Highway(大西部街道?)をリスゴー(Lithgoow)の街に下っていくが、途中で左折してジェノランに向かう。最後の8キロは対面通行の急な山道となりぐんぐんと高度を下げる。時間によっては下りのみの一方通行となる道であり、慎重に走ることとする。ほとんど人の気配のない山道を下りきり、いくつかカーブを曲がるといきなり巨大な洞窟が現れる。東洋最大をうたう秋芳洞を身近に育った自分にもびっくりの大きさ。おまけにそのアーチをくぐって道は駐車場に続いている。
立派なホテルがあり、ちょっとしたリゾート地である。ただし、看板等はあまりなく、どこが入口なのかよくわからないのが豪州流。コーヒーを飲みながらインフォメーションに聞いてみると、アーチの下に集合すればよいとの雑なご指示。

大きなアーチ。くぐって駐車場へ。 / ジェノランケイブハウス(宿泊&食事ができる)

アーチの下が各ツアーの出発点となる / 階段を登ってスタート

10分前くらいにアーチの下に行くと、確かにしょぼしょぼと各洞窟の名前の書いた細い看板があり、徐々に人が集まってくる。ガイドとおぼしきお兄さんが登場し、早速ツアースタート。人数確認もチケットの確認もしていない?(おそらく入口で数えているのだと思うが)。階段をガンガンと登り洞窟に入っていく。入洞前の注意事項として、決して岩に触れてはないこと(そっとふれても化学変化等で影響がある)等とあったが、以前は鍾乳洞の価値がわかっておらず岩が折られたりお土産に売られたりしていたそう。その痕跡が多くある。内部は大変複雑で、順路も曲がりくねりアップダウンも多い。閉所が苦手な自分にはとても自力では難しそうである。ケイビング愛好家にはとてもなれそうもないが、岩は石灰岩なのでクライミング的には興味深いところ。途中、中学生くらいの子が喘息症状が出たので、先に戻すこととなったが、もうひとり係員が到着するまでは全員で待機。幸い大事ではなかったようでよかった。
カテドラル(cath〓drale)と名付けられた大空間では、ガイドが照明を操り幻想的な景色を作り出す。大きなコンサートもやるそうだ。昔の探検家の通った形跡や長大なはしごの跡などの紹介も興味深い。最深部にJLとのイニシャルが残されており、これが探検家John Lucasのものであり洞窟名となっているとのこと。一番下には水が流れていて、水による彫刻だとわかる。

モンクとスリーシスターズの岩 / 鍾乳洞の底の青い水(売店で飲めるそうだ)

ツアーの終了もオージー流で、洞窟内で「あとはこれをまっすぐ上がれば出られるので、ここで終了!解散!」とのことであった。
9日(木)は長崎原爆の日。遠くからだが北に向かって黙祷。