薬師岳&黒部源流

teradaya2008-06-14


 出張帰り擬態サラリーマン山行で、薬師岳&黒部源流へ。
 13日の仕事を追え、富山駅前からレンタカーを借りる。富山の市内からは剣、立山がよく望まれ、気持ちのよいドライブ。有峰林道(1800円の有料道路)を折立に入り、速攻で太郎小屋へ駆け登る。
思えば20数年前の学生時代に上の廊下遡行後赤木沢を詰めて北ノ俣岳経由で来た記憶が。しかし、太郎平への登路の石詰道や有峰湖の景色はしっかり覚えているのは不思議。雪解けはかなり進んでいたので、折立から太郎平まではほぼ夏道。
小屋には自分以外は途中追い抜いた会社レクリエーションの11人組。美人の娘さん親子らに混ぜてもらい、おいしく夕食をいただく。何でも翌日は100名以上が宿泊予定とのこと。

 翌14日6時半に小屋を出発し山頂に向かう。薬師の山頂までも半分夏道。遠く槍を眺めつつ進むと、雪はやわらかくアイゼンはなしでキックステップでいく。薬師小屋を越えるあたりから、風が強まりガスにつかまる。強風に吹きつけられつつ8時20分に山頂到着。

  ガスと強風の山頂

薬師堂の陰でしばらく展望が開くのを待つが改善しないので8時50分からショートスキーで滑降開始。山頂直下の避難小屋まで往路を戻り、そこから薬師峠まで黒部側を巻きつつ稜線を滑る。左に落ちる薬師沢右俣は大変よい斜面であるが、今回は予定していなかったので断念。

薬師のカール地形

そそる斜面の薬師沢右股

あっという間に薬師峠に着き、わずかな登り返しで太郎小屋に帰着(10時10分)。このころには急速にガスが晴れ快晴となり、自分の激烈雨男体質に嫌気がさす。


 小屋裏から薬師沢左股を行く。

  黒部源流で水晶(黒岳)をみつつランチ

少し休んで、薬師沢左股を滑ることにする。小屋の前からたおやかな斜面を標高差250m滑ってひとりきりのランチ。前方には黒岳、かすかな滝の音と鶯の声だけの贅沢な世界でしばし魂の洗濯。10時45分引き返し、太郎山まで登り返した後、小屋に再び帰着(11時15分)。コーヒーをいただき、11時50分ぼちぼちと下山開始。

  太郎山から太郎平小屋と薬師を望む

  鍬崎山の向こうは一面の雲海

 この日は開山祭だとのことで昨日情報とおり大部隊が登ってきたのにはびっくり。東京からの美男美女のテレマーカーカップルも登ってきたが、結局この日もスキー系はこの2人だけであった。

 途中ホトトギスの声もして、初夏の気分。これでさすがに今シーズンは滑り納め。芦鞍集落の立山博物館に立ち寄り、剣山頂で見つかった錫杖と鉄剣(実物!)などを見て帰路についた。

PS 今回は、ディクトンクリームの魔力もやや薄れ、片足は大マメに(涙)。
PS2 富山から羽田の最終便は国際線仕様の777。前から4列目でビジネスクラスのフルリクライニングでした(1時間足らずのフライトですが)。


[行動記録]
(第1日)
折立(1350m)  12:30
三角点(1850m)13:10
太郎平小屋 (2360m) 15:00

(第2日)
太郎平小屋 6:30
薬師岳(2930m)   8:20/8:50
太郎平小屋 (2360m) 10:00/10:10
薬師沢途中ランチ(2100m) 10:20/10:45
太郎山 (2372m) 11:10
太郎平小屋 11:20/11:50
折立   12:30

[登高距離] 第1日 1000m、 第2日 
[滑降距離] 第1日   0m、 第2日 900m
[装備]ブルーモリススキーボード90cm、スカルパアイガー(登山靴)