荒島岳駆け登り

teradaya2007-09-22

 先週後半の北陸出張の帰りに、久々の擬態サラリーマン登山で越前の名山荒島岳へ。
 21日夜、大酒を飲んだ後、サンダーバード号で福井へ。あやうく乗り過ごすところ。さらにワンマンカーの越美北線九頭竜線)に乗り換え越前大野へ。23時ころの遅い到着であったが、「三浦屋」のご主人は暖かく迎えてくれた。さっぱりとした和室にほのかに香がたいてあり、おしぼりとつめたいお茶が。お風呂も沸かしてもらっており、気持ちよく一泊する。
 翌朝雪見障子をあげてみるときれいな庭が。6時に朝食を準備してくれたので、ゆっくりと7時の市営バスに乗る。乗り場は宿のすぐとなりの「寺町入口」。マイクロバスがやってきたのであわてて手を上げ、乗り混む。おばあちゃんがひとりだけ。運転手さんも「まさか乗る人がいるとは思わなかった」そうだ。

     百年以上の歴史三浦屋はよい宿

              これが市営バス
 九頭竜川沿いに走り、7時20分に勝原(かどはら)駅に到着。無人駅で何もないところ。荷物を駅にデポして、25分歩き始める。標高300mほどなので暑い。10分ほどでスキー場につきリフト沿いに登り始める。車が10台ほど。今日は晴天なのはよいが、何しろ暑い!真夏日の予報である。頭にタオルを巻いて半そでで登る。スキー場トップからはようやく山道となり、汗が噴出す。のんびり登るハイカーを次々と追い抜き、階段状に整備された山道を行く。うろやこぶがあるブナの老木が多い。途中からスパッツを装備した女性が前に見えるが、なかなか追いつかない。しゃくなげ平手前の急坂でようやく追いついて先に出る。後から聞くと国体の選手になったのでトレーニングなのだそうだ。荷物を背負ってもはやいはずだ。いったん高度を下げて再び登りにかかる。急登ひとしきりで森林限界を出て笹原となり越前平野が見渡せる。少々足が重くなりしんどい。さらに一息で1523mの山頂に到着。9時37分着。先着は年季の入った登山者2名。
 ややかすんでいるが展望がよく、白山連山も見わたせる。カロリーメートとお茶で軽く食事。

              雲を下に見て

            山頂より白山連山を望む
 話などしていて少々長居。9時55分山頂発。福井に戻る電車は11時08分発を逃すと、14時までない。走りを交えて急いで下る。休まずにいくがぎりぎりの感じである。スキー場の下に降り立ったのは11時丁度。暑さで足が進まない。車道から駅に降りる道だと思って走りこんだら、なぜか右に曲がり反対方向へ。ついには行き止まりで田んぼになってしまった。万事休す。とぼとぼと登り返し、汗をぬぐいながらビールだけを楽しみに駅に11時20分到着。
 勝原駅には自販機どころか水道もトイレ用しかない。周りにも何もないので、農作業の方に聞いてみるが、店などはなにもないそうである。一軒だけあるという喫茶店も今日は定休日。おまけに携帯は圏外だし公衆電話もないのでどうしようもない。農家で水を分けてもらい、がぶ飲み。仕方ないので駅舎で干し物をしてベンチで昼寝と読書ですごす。
勝原駅
 14時3分下りが来たので終点の九頭竜湖まで行き(全線乗車証明書をくれた)、折り返しに乗って戻る。トンネルを越えて再び勝原に戻るとなんと大雨。夏のような蒸し暑い一日であった。
雨雲に包まれた荒島岳
 福井からしらさぎで米原へ、新幹線で帰宅。

(登高距離)約1200m (約600m/時間)
(下降距離) 同上