西穂沢〜怖い岩稜と大滑降

teradaya2007-06-03

今シーズン滑り収めに、頼りになるK下さんと西穂高岳から北西側にのびる大きな谷、西穂沢を滑りに出かけた。


大勢の観光客に囲まれ奇異の目を向けられる中、新穂高RW駅を9:15スタート。ツボ足で快調にのぼり西穂山荘に10:10到着。西穂山荘からの稜線は積雪もほとんどなく、歩きにくいスキー兼用靴でがれ場を登り独標へ。この先は行く人も少なくなるが、途中雷鳥カップルにも出会あったりしながら、何とか歩荷あんちゃんを振り切って本日の一番乗りで西穂山頂2908mに到着(12:35)。ここまではアイゼンも不要。
人懐っこいオス(メスは逃げた)
歩きにくい兼用靴で独標へ
ようやく山頂 一番乗り
山頂から、すぐにドロップポイントかと思っていたところ、これが大誤算。西穂沢滑り出しは間ノ岳とのコルで、小ピークを3つほど越えていくこの岩稜はとても悪い!岩稜に不安定な雪がついており、アイゼン・ピッケルを装着し慎重に前進。特にクライムダウンは背負ったスキーが邪魔になり、「怖!」を連発しながら交互にサポートしながらなおも前進。さらに最後の小ピークは上高地側の雪壁を巻いてようやくコルに14:00到着。
西穂から先はは雪のついた悪い岩稜
クワガタで行くのは怖!
ドロップポイント。滑り出しは狭い!
西穂沢は滑り出し40度弱くらいで狭いものの、ジャンプターンで落ちていくように滑降。中間部からは大きく斜面が広がり快適で、誰もいないアルペン風景に感激する。しかし、一本滑って写真を撮ろうかと思っていると、突如冷蔵庫大の黒岩が回転しつつ、落ちていった(通過したところは50cm近くえぐれた溝に)。長居は無用と白出沢との合流地点あたりまで飛ばし、ようやく一安心。その後は1900mまできれいな斜面をロングターンで滑降。
最上部を行く私
華麗なすべりのKさん
ようやく安全地帯
あとは林道と出会うまで30分歩き、さらに蒲田川右岸林道を1時間の長い歩きで新穂高温泉の駐車場に帰着。
穂高の沢は今がベストシーズンかも。ともあれ、総合力を駆使した結構ハードな山行で、大満足の一日だった。

追記:Kさんお勧めのディクトン社スポーツクリームのお陰で、これだけガチャガチャ兼用靴で歩いたのに、靴擦れなし!画期的でした。

(行動記録)
新穂高RW終点(2100m)0915−西穂山荘1010/1020−独標高1110/1120−西穂高(2908m)1230/1235−ドロップポイント1400/1415−滑降終了点(1900m)1445/1500−林道出合1530−穂高平−新穂高駐車場1630
(登行高度)900m (滑降高度)1000m (下降高度)1650m
(メンバー)K下、寺田
(装備)初代バンデット(170cm)、ディアミール1、ガルモントアドレナリン