秋の遠足 利尻山

teradaya2013-09-28


9月も終わりだが、ときどき行くマイルつかって秋の遠足で北海道へ。人混みが嫌いな自分には、雪の直前のこの時期がお気に入り。

28日(土)昼前に家を出て、稚内便に乗る。不便でもやはり窓側の席がよい。留萌あたりの海岸を見下ろし高度を下げていくと、やがて雲海となり、利尻が頭を出しているのをみつけた。牧草のロールや放牧の牛馬を見ながら着陸。紅葉にはまだ早い。
数人しか乗っていない連絡バスで稚内市内へ初見参。チェックインした後、路線バスでノシャップ岬へ。バス便がたくさんあることに驚く。ノシャップバス停を降りても、まったく案内等もなく普通の町並み。灯台を目印に5分もあるくと岬の公園に到着。風がとても強く、白波が立っている。5時20分の日の入りまで30分ほどあるので、写真タイムとする。かもめがたくさん飛んでいるが、あいにく利尻はうっすらとしか見えない。黒い雲と青空の隙間から日が落ちていく。寒いのでアノラックを着て、帽子に流れ止めをつけて撮影続行。EVFとはいえファインダーを覗きながらはよい気分である。

バスで駅ターミナルに戻り、食料買い出しをしたあと夕食へ。宿の周りを歩いて居酒屋「いつみ」に入ってみる。細めのご主人と奥さん(いつみさん?)で切り盛り。カウンターで、蛸から揚げと、ホッケ蒲焼丼をいただく。目の前で捌いて出される料理は(ちょっと塩が強いが)おいしかった。ビールジョッキを含めて2.5千円なら、大満足。
宿の温泉に入って、明日に備えて早めに休む。

29日(日)朝起きて、山支度してフェリーで利尻島へ向かう。フェリーターミナルは大勢の人が行列、と思ったらほとんどが礼文島行きに乗っていた。聞くと礼文半日後に利尻に移動するのが主流とのこと。忙しいな。甲板で老ご夫婦の写真を撮ってあげると元空自のご主人よりノシャップのパラボナ設備等教えていただく。確かに北の地だ。二時間弱で鴛泊港に入港。お迎えをお願いしておいた旅館「雪国」のご主人の車で野営場登山口に直行。あいにく利尻の上部は雲の中。

8:50に登山口(210M)を出発して途中「甘露水」の水場で口を湿して、樹林の道を行く。一輪黄色い花を見つけた。三合、四合とドンドンいくが長官山手前で西風が強くなり、視界も無くなってきた。何組かレンジャーの指導もあって下山始めた人達も。標高1000mあたりでおにぎりで腹ごしらえする。ほとんど休まずにいくが特に支障はなくまあまあの体力維持だと自己満足。強風の中、避難小屋をこえて上部に向かう。

季節外れであるがまだ黄色い花が。     甘露水 今回はニッカーと片桐でクラッシクスタイル

レンジャーさんにすれ違い、早目に行動するようにとのことなので、どしどし登る。九合目から赤色の火山岩の歩きにくい道となる。植生回復のための大規模に修繕されている。何故か風は収まったので、道にインパクト少ないよう丁寧に歩く。溝状のルンゼなど結構な急峻地形でスキーのときはどうするのかと思ってしまう。霧の中に社が見えて三角点のある北峰(1720M)へ到着。12:05、おそらく本日5人目。残念ながらローソク岩も見えない。再度来たいものだ。やはりスキーで。

昼食は避難小屋として下山に入る。小屋は無人だが風避けとしては助かる。最後のおにぎりとノンアルコールビール。長官山から下は、時々雲の切れ間から港や町がみえる。明日は寒冷前線通過で荒れそうとの予報で山はおそらく雪になろう。写真を撮りながら15:15に野営場に下山。休み時間含めて6時間半。


再度宿にお迎えをお願いして、「利尻温泉」でひと風呂浴びて部屋で千秋楽の大相撲をみてくつろぎタイム。目の前が海でありオオセグロカモメの飛翔や4羽のシノリガモなど写真を撮りながら、夕暮れの景色を堪能。海の幸満載の食事をいただく。

300mm+デジタルテレコン+マイクロフォーサーズで35mm換算1200mmの手持ち撮影。

30日(月)朝おきるとどしゃ降り。日の出を見に行く計画は当然中止に。再度温泉に入ったり「日本最北の湧水」をいただいたりしながら、のんびり過ごして、時化始めた海を昼のフェリーで稚内で戻り、ターミナルでいつものとおりラーメン(函館次郎長)と札幌クラシックを飲んで無事帰郷。ふくらはぎが痛い。やはりもう無理は厳禁。お土産は利尻昆布に「白い恋人」。

機内誌でヨセミテキャンプ4の「ミッドナイトライトニング」の記事あり。V8だから初段〜二段のハイボルダー。25年前に登られているこのルートに自分はまだはるかに遠い。

(コースタイム)
8:50 野営場登山口(210m)
10:30-10:45 森林限界下(1080m)
12:05-12:15 利尻岳北峰(1720m)
12:55-13:15 避難小屋
15:15 野営場登山口
(登行・下降高度)約1,550m
(水平距離)   約11.5km
(毎時登行・下降)475m/h・515m/h

(写真)
OM-D EM-5 + MZuiko 12-50mm、Lumix GVario 100-300mm (デジタルテレコン併用)